ネイルケアの歴史

ネイルケア,歴史

ネイルに装飾を施すという行為の歴史はとても古く、5000年前以上の古代エジプトが起源だと言われています。

 

この頃はまだ爪に装飾をする行為は特権階級のみの行為で、一般庶民はする事ができませんでした。現在のネイルアートは美しさを楽しむ物ですが、この頃のネイルは呪術的な意味が強かったと言われています。

 

ですので、爪のみをケアするのではなく、顔や体などに模様を描いた延長線上に爪も装飾するといった物でした。

 

この頃は現代のような高品質なマニュキュアなどはなかった為、爪を染める為にヘンナの花の汁を使用していたようです。このヘンナの汁は赤褐色に発色し、非常に色持ちが良い事で知られています。

 

古代には、太陽信仰という物が広く信じられており、爪も太陽と同じ赤で染める事により悪霊などから身を守るという意味があったのではないかと言われています。

 

出土されるミイラにも爪が赤く染められた者が度々発掘されているようです。

 

古代中国でもネイルケアはされていた!

 

中国でも紀元前3000年頃からネイルケアがされていました。こちらもエジプトと同様、特権階級だけの嗜みであり、一般市民がする事なかったようです。

 

また紀元前600年の周王朝の時代になると技術も進化し、ミツロウやゼラチン、卵白、アラビアガムなどを利用した「古代版マニュキュア」が誕生します。

 

時代は進みますが、8世紀唐の時代の楊貴妃も爪を染色していた事で知られています。

 

マニュキュアの語源

 

古代ローマでもまた上流階級でネイルケアは親しまれていました。
現在使われている「マニュキュア」という言葉は、この当時ローマで使われていた「マニュキュアス」が語源ではないかと言われています。

 

このように古代からも、階級を示す証、呪術や祈りを具現化する憑代としてネイルケアは存在し、現代における美容以上の意味を持つ物であったと推測できます。


ネイルケアの歴史記事一覧

 

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